厚床・初田牛・別当賀地区の酪農家5戸が、経営する牧場周辺の原生林をかかえた湿地帯やグリッド状に植林された防霧林、開拓時の薪炭林の豊かな森に住む貴重な動物が暮らす自然と農業がおりなす空間を活用した、メンバーの農場を結ぶ総延長40kmのフットパス(散策路)を計画。ワークショップによりコースについての熱いディスカッションから取り組み、道を切り開く。(ABは厚床・別当賀から、MOBITは酪農家5人の頭文字によります。)
根室半島付け根に広がる自然豊かな酪農地帯を舞台に、厚床から別当賀を結ぶ農村空間・農村景観を最大限に活用し各牧場の特色を活かしたフットパスのルートマップを作成。そのルート整備と共に、生き物や地域の素材とふれあうための「キャンプ場」、食を通じ学び楽しむための「農産物加工体験館」、絞りたての牛乳・オリジナルソフトクリームや牛をモチーフにした雑貨等を販売する「酪農喫茶」などを、地域住民や全国から集まった学生との協働により、都市住民(消費者)との交流・酪農への理解の場として整備しています。また、フットパス大会の開催を行っています。
「酪農郷を結び、人と人をつなぐ歩く道」
40qに及ぶフットパスや各施設では、それぞれの訪問者が素晴らしい景観と安らぎの空間の中で、自然との触れ合いや各種の農業体験が可能となっています。フットパスを歩いた人は年間2,000人を越えるまでになり、体験施設等利用による交流人口は1万人に達しています。
また、AB−MOBITがはじめたフットパスが農村景観の新たな活用法として知られるようになり、根室管内はもとより、道内各地への広がりを見せています。