●はじまりは?
「宗谷岬肉牛牧場」は、社団法人宗谷畜産開発公社の直営牧場として1990年に設立されました。日本最北端の宗谷岬に広がるけわしい丘陵地帯で、「大地の健康・牛の健康・消費者の健康」を理念に肉牛の生産を行い、いち早く現場の情報公開を実施し、着実な成果を伸ばしています。また、地元漁協の意見を牧場運営に反映させるなど、漁業者と充分なコミュニケーションをとり、自然環境に負担をかけない牧場経営を重要視しています。
|
広い牧場に放牧される宗谷黒牛 |
|
●おもな活動
千6百ヘクタールの広大な土地に、約3千頭の牛が放牧されています。牧草地には牛のふん尿で作られた堆肥だけを使用し、化学肥料を使わないことで、周囲の環境を汚さない配慮をしています。また、牛の飲料水には水道水を用い、牛や牛舎を定期的に衛生検査し、飼料原料は非遺伝子組み換えに限定するなど、衛生・健康面で徹底した管理を行っています。
さらに、牛1頭ごとの出生や飼育状況の記録を公開するシステムを全国に先駆けて確立。きっかけは、1996年に堺市でO157が発生した際、同市にある大阪いずみ市民生協の要望(全頭の検便検査)に応じたことでした。その後、BSE問題が発生した時も「安心・安全」のシステムが定着していたため、全国から注文が殺到。2000年(7月)には「全農安心システム」第1号の認証を受けています。 |
消費者が牧場見学に訪れる機会も多い |
|
|