●はじまりは?
倶知安町は早くからゴミの有料化を行い、道内でもリサイクルへの関心が高い町です。こうした背景の中、倶知安商工会議所は1998年に「くっちゃん産業クラスター研究会」を発足。町や町内の民間企業、ようてい農協など12団体が集まり、地域の資源や産業廃棄物を有効に生かすことをめざし、「イモ」「炭」「デンプンかす」「公共事業でのリサイクル活用品拡大」の4部会が誕生しました。イモ部会では、収穫量の15パーセントにもなる規格外のイモの利用を研究し、倶知安農業高校の生徒も参加しています。
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「ジャムが出来た!」と試作品を手に満足顔の高校生 |
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●おもな活動
2000年、農業高校の生徒が規格外のイモでジュースの試作を開始。デンプンの粉っぽさと固まりやすさが問題になりましたが、デンプンを糖に変える酵素と牛乳を加えることで、まろやかに仕上げることができました。また、イモをゆでて裏ごしし、酵素と砂糖を加えたジャム作りにも取り組みました。翌年の「くっちゃんジャガ祭」に出展し、さらに改良を重ねて2002年に商品化を実現。ジュースは「がんばるマン」、ジャムは「じゃがいもジャム」と名づけられ、町内在住の画家徳丸滋さんデザインのパッケージで地元と東京で販売されました。
また、炭部会では建物の新改築で余った木材を利用した炭作りを研究するほか、2001年には規格外のジャガイモデンプンを接着剤にしたバーベキュー用の炭の販売を始めました。
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ジャムもジュースも試作を重ねて製品化を達成 |
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