選考理由


地域特産物部門 銅賞
「恵庭農畜産物直売所かのな(花野菜)」運営協議会(恵庭市)

 直売による都市住民との交流を通じて、恵庭産の多様な農産物のPRを行うとともに、地域全体の活性化を目指して、平成18年に恵庭市内に道の駅がオープンしたのを契機に協議会が立ち上げられた。当初は、和歌山など頻繁に全国を視察するなど、とくに顧客サービスのあり方などについて研鑽を積んできたが、札幌圏と千歳空港間の交通の要所にある立地の利点もあって、地元住民と通過客半々ずつの顧客を得ることができた。
 中心的商品である花卉を例にとれば、朝どりで仕分けして品揃えは午前10時ころであるが、その後は各自で売れ行き情報をリアルタイムで得て、各自で商品補充をタイミング良く行っている。そのため売れ残りは極端に少なく2%そこそこの廃棄率である。また値付けは自己責任で行い、バーコード付けも生産者自ら行っている。したがって、直売所運営の効率は非常に良いものとなっている。
 このような直売所運営は不確定要素が多いことから、できるだけ不確定性をなくしていく努力が構成員各自において必要となってくるが、とくに利用者の直売所に寄せる期待に応えていくという姿勢が重要であるとの認識が全員に自覚されており、このことがまた農業者同士の強い連帯を醸成させているといえる。
 その結果、平成19年度の来客数に比較して、21年度は2倍、販売高では2.7倍と、開設時の構想から大きな進捗結果を得ており、地域農業の活性化、恵庭市全体の活性化に大いに貢献している。例えば道の駅では、恵庭産の農畜産物を使用したメニューが提供されており、直売から直にレストランにおいて使用されたことで「食」をとおして恵庭産の農畜産物への一般市民の理解が深まっている。
 このように、直売所を核にして都市住民への農畜産物提供はもちろん、地元レストランへの食材提供などの連関は、活動を押し広げるためのモデルとして高く評価することができる。

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「わが村は美しく―北海道」運動 第5回コンクール表彰審査委員会