●はじまりは?
弟子屈町は畑作が中心の地域で、秋まき小麦、でんぷん用バレイショ、ビートの3品が主要作物でした。しかし、雪溶けが遅いという気性条件の中、収穫量や品質が不安定で、農家の人たちは厳しい経営を続けていました。そこで、「安定して高収益を上げられる農作物を」とメロン栽培に着目。1985年に地元農家の有志17名で「摩周メロン研究会」を結成し、1988年に「摩周メロン生産組合」に名前を改め、メロンと野菜の複合栽培を行って経営安定を図っています。
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摩周メロンの栽培技術指導 |
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●おもな活動
組合では、11品種のメロンを試作した中から青肉種「ボーナス2号」を「摩周メロン」と名づけ、本格的に栽培を開始。最初は、観光地のホテルや店鋪に売り込みに行っても知名度が低く苦労を重ねましたが、その後、弟子屈郵便局が「ふるさと小包」に採用し、ギフト用として全国へ発送され始めたのをきっかけに需要が高まってきました。今は赤肉種の「摩周レッド」が主力となり、国内北限の地でとれる「摩周メロン」は高品質ブランドとして認知されています。
また、メロンの成功は町内の他の農家への刺激となり、カボチャ、スイートコーン、ハクサイなども栽培されるようになり、地域の農業経営に貢献しています。
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メロン豊穫祭 |
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