●はじまりは?
下川町は森林が土地面積の約9割を占め、古くから林業が基幹産業となっています。「下川産業クラスター研究会」は、そうした特色を生かしながら、足腰の強い新たな産業体系を作ろうと、町の有志が集まって1998年に発足。町森林組合や商工会のメンバー、主婦や会社員などが幅広く参加し、地域全体で活動しています。研究会はいくつかのプロジェクトを実施していますが、その中のひとつ、「トドマツオイルプロジェクト」は、間伐のなどの際に廃棄されていたトドマツの葉をさまざまな形で有効利用し、注目を集めています。
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商品開発のミーティング風景 |
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●おもな活動
「トドマツオイルプロジェクト」は、これまで森の中に廃棄していたトドマツの葉をていねいに集め、特殊な窯に入れ、蒸留して純粋なオイルとウォーターを抽出することに成功しました。それをベースに、アロマテラピーなどに使われるエッセンシャルオイルや、消臭用などに広く使えるウォーターなど新商品を開発。また、抽出後の葉(ニードル)も陰干ししてポプリに加工し、廃棄物をほとんど出さない仕組みを作り上げました。
2001年9月には、「下川町森林組合」「下川商業協同組合」と合同で新千歳空港でイベントを開催。「HOKKAIDOの森と空・2001」と題して森をテーマにした空間を作り、オイルなどを実演販売しました。オイルを使った森林浴マッサージも体験でき、イベントは大好評。その後、商品の詰め合わせ(HOKKAIDOもみの木セット)が「ふるさと小包」で取り扱われるようになり、翌年には札幌に開発商品を扱う店「Forest」も開店。将来は、下川の森を多くの人が訪れ、森のすばらしさを体感できる場所を作ることをめざしています。
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新千歳空港ターミナルビルで開催されたイベント |
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