NPO法人サロベツ・エコ・ネットワーク
【豊富町】
利尻礼文サロベツ国立公園を有する豊富町で、サロベツ及び周辺の自然と地域を愛する者たちが集い、サロベツの豊かな自然環境を保全するとともに、酪農業などの地域産業を発展させ、そして先人の開拓の歴史や豊かな自然を次世代に引き継ぐことを目的として、平成16年4月に北海道の認証を受けて設立し、酪農家などを含む地域住民や商工業者、行政職員、大学関係者などを会員として、様々な地域協働活動をスタートしました。
多様な自然環境を有する利尻礼文サロベツ国立公園のサロベツ湿原の保全と、自然と共生する豊かな地域づくりを目標に、 稚咲内砂丘林再生活動や海岸・湖沼・河川の清掃活動などの「地域活動」、サロベツガイド養成講座、エコツアー、自然観察会などの「環境教育活動」、植生調査、外来種除去などの「環境保全活動」を活動の3つの柱として、会員やボランティアとともに取り組んでいます。
地域活動の一つでもある砂丘林再生活動は、国立公園内での自然再生活動として全国的にも例がなく、日々、試行錯誤を繰り返しながら活動しています。五十年、百年後の豊かな森林を見据えた地道な息の長い取り組みで、何よりも地域の理解と協力が重要です。
自然との共生を目指す、これまでの様々な取り組みは、着実に地域の理解、活性化へとつながっていると実感しています。
これからも、地域の絆を大切にし、豊かな自然を次世代へ引き継ぐという使命に向けて、より一層輪を広げ活動を展開していきます。
【豊かな自然と共生する町 豊富町】
稚咲内海岸線に沿って南北に連なる砂丘林は、数千年の時をかけて育まれた貴重な森林で、国内でも稀な自然景観を有し、特別保護地区に指定されています。
しかし、砂丘林の一部が、過去の放牧などにより消失し、景観の悪化や風雪による交通障害などを招くようになりました。
私たちはこの砂丘林を再生するために、地域の子どもたちが名付けた「未来の森どんグリーン」を舞台に、人と自然、自然と地域、人と人がつながるような地域参加型の活動として、住民と協働で現地産ミズナラの植樹を行っています。